品質に妥協を許さないすみれたちの製品が、
大手デパートの社長夫人の目に留まり、とんとん拍子にデパートへの出店が決まります。
夫たちは、一流百貨店に店を出すことがどんなに大変なことか、素晴らしいことかをよく知っていますので、
大喜びです。
ただ、これまでの自分たちの身の丈に合った商売から、大人数を相手にすることで、
売上予想を大幅に修正し、品切れにならないよう在庫も準備する必要があります。
でも、
すみれたちはそういう訓練をしてきませんでした。
「仕入れは」「粗利は」「在庫は」などと言われても、なんのこっちゃ?です。
「帳簿を見せなさい」と夫たちに言われて出してきたのは、子どものお小遣い帳のようなもの。
「これでよくやってきたな~」と、夫3人あっけにとられ、逆に感心しちゃいます。
今は会計ソフトなどもあり、
帳簿を付けるのはそんなに大変ではありません。
だから、起業する人は、必ず会計の勉強をしてください。
起業の初期は、なかなか収支のバランスがとれないもの。
数字を見るのがコワくなりますが、とにかく帳簿は付けておきましょう。
赤字なら赤字で、確定申告をすれば源泉徴収税を還付してもらえます。
青色申告をすれば、控除額も増えて、納税額を少なくすることもできます。
始めはそのためだけでもいいのです。売上予想なんてつかなくてもいい。
でも、訓練は必要。
あまり規模が大きくならない初期の頃に自分である程度理解しておくと、
あとあと会計士さんに任せるにしても、全体を見る目が養われます。
知っていれば得、知らなければ損。これが、会計です。
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